頚椎ヘルニアとぽっこりお腹

10年前に頸椎5、6、7番のヘルニアの手術をした50代の患者さんが

来院されました。

10年前の頚椎ヘルニアの症状は、腕の痛みや痺れだけでなく、  

足にまで症状が出てうまく歩けなくなってびっこを引いていたそうです。

今回の症状は両肩の痛みと、ぽっこりお腹でした。

肩は、着替えの時や横にあるものを取る時に痛みが出るのが辛いそうです。

全身の筋力のテストをすると、肩の筋肉はもちろん

手の指の筋力も、股関節の筋力も足首の筋力までとても弱くなってました。

このような場合、ベースに必ず頸椎や上部胸椎に問題があります。

この患者さんは、検査をすると頸椎7番に問題があったのですが、

その原因の1つに脇の下の大きなコリがありました。

脇の下がソフトボールのような硬さに膨らんでしまっています。

このコリが頸椎を引っ張って頸椎7番の神経を圧迫してしまっています。

このコリをほぐしただけで、この患者さんは服を脱ぐ動作は楽になったので

患者さんは驚いてました。

又、ポッコリお腹の人は、腎臓が下垂している、

大腰筋が縮んでしまっているケースが多いです。

案の条、この患者さんの大腰筋の筋力テストをすると筋力がとても弱くなって

いましたので

その場で腎臓を操作すると弱かった大腰筋の筋力が強くなったので、

患者さんは再度、驚いてらっしゃいました。

そして施術後、立ってもらうとなんとお腹が凹んで、

ポッコリが消えています。

もちろん着替えの動作も楽々出来ます。

今まで苦手だった、お腹を膨らませたり、

凹ませたりして呼吸することもできるようになったので、

腹筋が働きやすくなって、背中の負担が減って、

下っ腹に重心を置くことが出来ます。

頸椎の安定は、下半身を安定させることから始まります。

下半身が安定して、呼吸が深く、正しく出来るようになると自然に首

や肩に力が入らなくなり、頸椎、肩のトラブルは消えていきます。

この患者さんは、10年前の頚椎ヘルニアの手術で、

その時の頚椎ヘルニアの症状は消えたかもしれませんが、

頚椎ヘルニアを作ってしまう身体の使い方の癖などの

根本的な原因は解消されていないので、

このままの間違った姿勢、間違った使い方をしていくと

再度、頚椎のトラブルを引き起こしてしまったかもしれません。

城東治療院